快適に住み続けるために!注文住宅のメンテナンスについて
注文住宅で夢のマイホームを完成させた後に重要になるのがメンテナンスです。メンテナンスを定期的に行うことで、家の劣化を防ぎ、注文住宅の寿命をのばすことにつながります。
家は建てて終わりではなく、完成した後のメンテナンスが大切です。今回は、注文住宅のメンテナンスにおいて、どのようなメンテナンスを行っていくか、注意点もあわせて解説します。
メンテナンスは本当に必要か?
見た目に問題がなさそうなので、メンテナンスの必要はないだろうと、パッと見で判断を下してしまう事例もよく見られますが、プロの目抜きに判断するのは避けましょう。というのも、見た目ではわからない劣化がすでに始まっていることが考えられるためです。
たとえば、住宅内に湿気がこもりやすくなっていたり、壁紙の裏で壁が歪んだりヒビが入っていたりといったことが起こっていることが考えられます。また、メンテナンスを怠ると、雨漏りやシロアリの発生にもつながりかねません。屋根や外観の深部に及ぶ劣化が原因で、住宅の基礎にダメージを与えてしまう可能性もあるでしょう。
メンテナンス費用がかかることを懸念して、定期的なメンテナンスを避けてしまうと、かえってメンテナンス費用がより高くなってしまうこともあるので、定期的にマイホームの状態を調べるようにしてください。
メンテナンスでは何をする?
メンテナンスでは何をするのかというと、大まかに、外壁と内装の2つに分けて考えます。基本的には、ほぼすべての箇所に手入れをしなくてはなりませんが、もちろん1度に全部まとめてメンテナンスを行うわけではありません。
住宅の部位ごとに劣化のペースはそれぞれ異なるため、時期を見計らって各部位のメンテナンスを、各業者に依頼するようにしましょう。ちなみに、メンテナンスが必要な主な箇所は、次の通りです。
まず外壁は、充填剤でひび割れを補強したり、剥げた塗装を塗り直したりといったメンテナンスが施されます。屋根部分は、割れやズレなどが起こった瓦や、スレートの補修工事や、下地を交換するといった作業を行って補強しなくてはなりません。
ベランダ部分でも外壁同様に充填剤でひび割れを補強し、劣化した手すりを交換し、防水仕様の塗装といったメンテナンスがされます。
水回りでは、不具合が確認された設備を入れ替え、水漏れがあればそのメンテナンスも必ず行わなくてはなりません。床は歩いていて、フカフカする感触や凹んだような感覚があれば、転倒の危険性があるため、張り替えや床板を支えている木材を新調する必要があるでしょう。
メンテナンスはどこに依頼すればいい?
注文住宅のメンテナンスを行う場合、まず家を建ててもらった注文住宅業者などに依頼することが思い当たるでしょう。しかし、メンテナンスの依頼自体は、他の業者を選ぶことも可能ではあります。別の業者を利用する背景として、利用料金や対応のスムーズさなど、サービスに不満があったことにより、別の業者を依頼することもあるようです。
ただし、家を建てた注文住宅業者以外に依頼するとなると、各部位ごとにメンテナンスを担当する業者が変わることになり、その分手間もかかるでしょう。各業者の質も見極めなければなりませんし、見積もりも逐一取らなければなりません。
そうなると、別途業者に依頼するのが賢い選択とは限らず、基本的には注文住宅業者に頼んだ方が、すべてお任せできるとあって、手間も時間も省略することができます。
築年数で見る注文住宅のメンテナンス
まず築10年以内の家の場合は、10年保証が法律で定められていることもあることから、致命的な劣化が起こるようなことは、そうそうありません。この10年の間でチェックしてほしい部分は、外壁や屋根、ベランダに見られる、小さなひび割れや破損などです。ひび割れがあると、水が内部に浸透してしまう懸念があるので、決して見過ごさないようにしましょう。
築10年を超えてくると、水回りの設備が故障しやすくなってきます。水漏れなどがあれば、家がどんどん傷んでくるので、注意しなければなりません。水分が漏れ出てくると、それを求めてシロアリが発生するため、なるべく早い段階でメンテナンスをしましょう。
築15年を過ぎると、家の内外どちらにも劣化が起こる可能性が十分あるでしょう。床が反り曲がっていないか、基礎部分に破損などがないか、家全体をくまなく点検する必要があります。
注文住宅を長持ちさせるためにできること
注文住宅に末永く住めるようにするには、家自体を長持ちさせるよう工夫を凝らさなければなりません。
そしてもちろん、逐一点検やメンテナンスをすることも、注文住宅を長持ちさせるには大事なポイントでしょう。定期的に注文住宅業者に見てもらうようにして、不具合を早期に発見し、メンテナンスをするようにしてください。
人間でいえば、このメンテナンスは定期的な健康診断を受けるのと同じことです。家の健康状態もそのようにチェックしていかなければなりません。また、長持ちする家にするためには、メンテナンスが行き届きやすい設計であることも重要でしょう。自分たちの目では、生活スペースにしか目が活きませんので、住宅の見えない部分の構造も、検討の余地があります。
■風通しのいい環境かをチェック
高湿度の日本の家では、カビや腐食の発生を抑えるために、風通しを確保することが重要となるでしょう。基本的に現代の建物には通気口が設けられていますが、この通気口がお隣と密着するような距離感であったり、すぐそばにブロック塀が設けられている家も多くあります。
このような環境だと、住宅内の空気循環が悪くなってしまいがちなので注意しましょう。必要があれば、FIX窓や引き違い窓など、窓を増設することも検討してみてください。
窓は室内に、最低2つは確保し、できればまっすぐの風の通り道があるといいでしょう。また、日頃からできる対策のひとつとして、扇風機やサーキュレーターを稼働させることで、住宅内の空気を循環させることができます。
■家を大切にして暮らすこと
一見、特に何の変哲もないことのように思えるかもしれませんが、家を大事に扱うというのは意外とできていないものです。たとえば、家具を床の上で擦るように動かしたり、壁紙が汚れたまま、あるいは破けたまま放置したり、そうした小さなことの積み重ねが、家をどんどん劣化させていくでしょう。
サッシについた結露はすぐ拭き取って、しっかり室内の換気を習慣にすることも重要です。鳥のフンや泥などによる外壁の汚れを洗い流し、バルコニーの溝に溜まった汚れを取り除くなど、自分自身でできるお手入れもたくさんあります。
暮らしていくうえで、確かに劣化というのは起こりうる事態です。ですが、それによる寿命の短縮を避けることは、多少なりともできるのです。常日頃、家をキレイに維持することを心がけておくようにしてください。
まとめ
注文住宅で長く住み続けるためには、いかにメンテナンスが大事か、おわかりいただけたでしょうか?
家をいい状態で保ち続けるには、定期的な点検とメンテナンスを、必ず行うようにしてください。また、それだけではなく、普段から大切に使うよう家と共生する意識でもって生活することで、長く住めるマイホームとなるでしょう。
以上のことから、注文住宅を建てる際は、完成後のメンテナンスもしっかりお願いできるような、アフターサービスの整っている注文住宅業者を選ぶことをおすすめします。