注文住宅購入前に最低限確認すべきチェックリスト!
注文住宅は、分譲住宅やセミオーダー式のローコスト住宅に比べると費用が割高になってしまう傾向がありますが、デザインや間取りの自由度の高さから人気を集めています。
夢のマイホームの購入が現実的になると思わず浮かれてしまいますが、事前にしっかり備えておいて、後から「もっとこうしておけばよかった」と後悔しなくて済むようにしておきたいところです。
今回は、注文住宅を購入する前に最低限確認しておきたいことを、5つの項目に分けてまとめてみました。
これから注文住宅を購入しようと考えている方は、チェックしてみてください。
1.間取りについて
プランのベースとなる「間取り」ですが、ここを一度失敗してしまうと本当に取り返しがつかないので、慎重に考えて決めましょう。
まず最初に、収納スペースはどこにどのくらいの広さで設置しようと考えていますか。
たしかにキッチン、ダイニング、浴室などの位置を考えるのも重要ですが、そちらに気を取られて収納スペースを安易に考えてしまい、後悔した方も少なくありません。
収納スペースは場所と広さを決めることが大切です。
家族の人数が多いほど、そして家に長く住むほど、捨てない限り物は増えていきます。
収納が狭いと後々頭を悩ませることになりかねません。
現在持っている物の量、使用頻度などを基準に考えると場所や広さを決めやすくなるでしょう。
そして意外と見落としがちなのはコンセントの配置の仕方です。
おかしな場所に配置してしまうと、置きたい場所に家電を設置できず、延長コードでダラダラと繋げなければならなくなったりと何かと不便です。
細かいことかもしれませんが、見栄えも悪くなってしまいますよね。
コンセントの数を減らせばコストを低くすることができますが、必要だと感じるところは絶対に削らず、どこにどんなものを置きたいか考えながら場所を決めると良いでしょう。
また最近は、吹き抜けやスキップフロアなどおしゃれな空間を演出する間取りを提案する会社が多いです。
デザイン性も大事ですが、本当に必要か、将来的に困ることにならないか、生活に支障をきたさないかという点にも目を向けてみましょう。
おしゃれな間取りに思わず心を動かされてしまうかもしれませんが一度立ち止まって考えてみることが重要です。
2.費用について
当たり前ですが家の建築費だけでもかなりの大金が必要になります。
家の建築にどのような費用をどれくらい、そしていつ支払うのかきちんと把握しておくことが重要です。
まず、見積もりの段階で地盤調査費用や建築確認申請費用などの支払いが発生します。
見積もりに合意し、請負契約を結べばいよいよ工事が開始されます。
工事費用は4回に分けて支払うのが一般的です。
それぞれ支払いのタイミングが違うのでしっかり確認しておきましょう。
工事の直前にまず契約金(着手金)を支払います。
着工時には着工金を、工事完了時には中間金を、引渡しの前には残りの建築費を全て支払います。
また、これらの工事費用を一括で支払わなければならないケースもあります。
一括で支払うには多額なので、家を建築する前に必要な資金を一時的に立て替える「つなぎ融資」と呼ばれるローンを利用する必要があります。
ひょっとしたら細かい点は業者によって異なるかもしれません。
不明点や疑問があれば早めに問い合わせておくと良いでしょう。
建築費用以外にも、家具家電、引越しなど細かい費用がかかってきます。
建築費用であれば住宅ローンが適用されますが、こうした諸経費は住宅ローンで補えるものではないので、ある程度自己資金も準備しておかなければなりません。
3.担当者は信頼がおけるか
損をしない家づくりをするには、やはり窓口となる担当者との信頼関係がとても大切です。
例えば契約する当日に契約書を持ってくる担当者は信頼できるとはいえません。
なぜなら契約するには約款をはじめ、見積書や図面、工事の日程表など何枚もの書類に目を通す必要があるからです。
不明点や疑問点が出てきた場合、問い合わせたりじっくり考えたりする時間も必要ですし到底1日でできるとは言い難いものです。
仕事や家事などで忙しい合間を縫って確認作業をすることを考えると、何日か猶予が欲しいところですよね。
いくら事情があったとしても「確認する時間を与えようとしないのは何か後ろめたいことがあるのでは?」と疑うくらいで良いかもしれません。
また、「先に本契約をしなければ正式な見積りは出せません」などと言う悪徳業者も中にはいるのだそう。
そうした業者とは契約をせず、早めに関係を断ったほうが良いでしょう。
購入者はローンを組み、何年もの時間をかけて大金を支払いながら家を手に入れます。
その金額に見合うだけの家を用意してもらわねば納得はできませんよね。
契約書を通して購入するのですから、家の購入はもはや業者との立派なビジネスです。
信頼できない担当者と業者に任せた家が良い家になるとは言えないでしょう。
4.見積もりについて
見積もり書を受け取ったら隅々まで目を通しておくことが大前提です。
見積もり書で提示された価格に不明瞭なところはないか、家のグレード、仕様、相場などの観点から適正価格であるか確認しましょう。
小さな字でとんでもないことが書かれているかもしれません!
そしてその見積もり書が、法律を遵守して作成されたものであるか、見積もり書を受け取ったときに業者側からきちんと詳細な説明を受けることができたかについても考えてみてください。
契約をした後に「知らなかった」と言っても通用しないので、見積もり書や契約書に表記されていることには一つ一つ注意して確認することが大切です。
5.建築について
自分の家をどんな人がどのように建てているのか確認するためにも、建築中の現場をできるだけこまめに見学することをおすすめします。
嫌な話ですが、施主が積極的に見学に行かない現場は手抜きされることがあるのだとか。
事故やケガを防ぐため、状況によっては立ち入ることができないスペースもあるかもしれませんが、できる範囲で細かいところをチェックしておいたほうが良いですよ。
ずっと見ていなくても良いと思いますが、工事のポイントとなるところ、重要な箇所(基礎部分・構造など)は立会っていたほうが良いでしょう。
いくら現場監督や職人一人一人の意識が高くても、ミスが発生する可能性は充分にありえます。
もしミスが発生したとしても、その場で施主が指摘すればすぐに修正されますし、なあなあな雰囲気にならずに済みます。
【まとめ】チェックリスト
1.間取りについて
・安易に考えがちな収納スペース、コンセントの配置の仕方にも気を配りましょう。
・本当に必要か、将来的に困ることにならないか、生活に支障をきたさないかを基準に考えましょう。
2.費用について
・家の建築費・工事費は、いつ、どういった費用をどれくらい払うのかきちんと把握しましょう。
・引越しや家具家電などの諸経費を払うためにも、ある程度の自己資金を用意しておきましょう。
3.担当者は信頼がおけるか
・悪徳業者に要注意!信頼できない担当者・業者とは契約しないようにしましょう。
4.見積もりについて
・見積もりに不明瞭なところがないか、適正価格かどうかしっかりチェックしましょう。
・見積もり書が法律を守って作成されたものか、業者側からきちんと説明があったかどうか確認しましょう。
5.建築について
・なるべくこまめに建築現場に直接訪問し見学をしましょう。
・工事のポイントとなるところは立ち会っておきましょう。
上のチェックリストのどの項目にも共通して言えるのは、不明点・疑問点があれば必ず問い合わせし、確認することです。
コミュニケーションをまめに取っておくことでミスを防ぎ、信頼関係を築くことができます。
その積み重ねが、いい家づくりに繋がっていくのではないでしょうか。