年齢によって変わる?注文住宅を建てるベストタイミングについて解説
「注文住宅を建てたいけど、いつ頃がベストなの?」とお困りではありませんか。注文住宅を建てるタイミングは人によってさまざまであり、結婚や出産、予算や年齢など数多くの要素が絡んでくるため、中々タイミングを見極めるのが難しいですよね。そこで、今回は注文住宅を建てるタイミングや建てる際のポイントについて解説します。
注文住宅建築のタイミングとは?
注文住宅建築のタイミングは具体的にはいつごろなのでしょうか。ここでは、注文住宅建築のきっかけとなる主なタイミングと要素についてご紹介します。
年齢
注文住宅の建築を年齢から判断するというケースは多く、国土交通省の「令和元年度住宅市場動向調査」によると、新築の注文住宅を建てる世帯主の平均年齢は30代~40代前半が多数を占めています。その理由としては、30代から40代の期間は職や収入が安定し、20代からコツコツと貯蓄している家庭では資産的にも余裕ができるタイミングだからです。
所得
住宅市場動向調査のデータによると、注文住宅を建てた世帯の年収は全国平均700万、三大都市圏平均で800万程度となっています。また購入者層を見てみると、年収400万~800万の世帯主の割合がいずれにおいても多数を占めています。
しかし、年収400万以下の世帯の割合においても全購入者世帯の10%程度を占めています。このことから、マイホームを建てる時点での所得が平均よりも低い場合であっても、決して注文住宅を建てることができないというわけではないということが分かります。
ライフイベントに応じた注文住宅建築のベストタイミング
注文住宅を建てるタイミングとして、ライフイベントを理由に建築を決断するといった世帯も多いです。そこで、結婚や出産などライフイベントごとに注文住宅建築のベストタイミングをご紹介します。
結婚・出産
結婚・出産はライフスタイルや世帯の構成人数が変化する一大イベントであることから、注文住宅を建てるきっかけとなりやすいタイミングです。結婚はパートナーと新生活を始めるために一緒に暮らしていく家を決める時期でもあるため、注文住宅を建てるタイミングとしてはベストであるといえます。また、出産をしたタイミングで家を建てるというケースも多く、子どもが将来的に通うことになる幼稚園や学校などの教育環境をじっくりと検討しながら決めることが可能です。
このように、結婚と出産はどちらにおいても注文住宅を建てるのにベストなタイミングといえます。結婚・出産のタイミングで家を建てる際には、将来的な間取りの数や使いやすさなどマイホームの将来性だけでなく、周辺地域の治安や施設の数などを含めて子育てに適した環境であるかどうかなどもしっかりと考慮したうえで決めるのがおすすめです。
入園・入学
子どもが保育園や小学校に入園・入学したタイミングで注文住宅を建てるという世帯も非常に多いです。とくに子どもが小学校に入学するタイミングで家を建てるという場合、地域で有名な小学校や生徒数が多い小学校の学区内などに建てようと考えているケースが多いようです。
学区内などの土地は、将来的にも人気や需要が続く可能性が高く、学校が近いということから治安状況が安定していることも多いため、子どもの入園・入学といった早いタイミングから家を建てる世帯が多いということが考えられます。
子どもが家を出ていく時
子どもが成長し、独立して家を出ていくときも注文住宅建築におけるベストなタイミングの一つであるといえます。子どもが独立して家を出ていくときは、それまで子どもが使用していた部屋が空いたり、親は年齢を重ねたことと身体機能の低下で徐々に住居内の移動が困難になっていったりする時期でもあります。
そのため、このようなタイミングで家を建てる場合には、老後の生活を見据えてバリアフリーを意識した家や、住居内に階段などの段差がなく移動が楽な平屋などを選ぶのがおすすめです。
注文住宅を建てるのに最適な年齢は30代
上記でも少し触れましたが、年齢から注文住宅を建てるタイミングを決める場合には、収入や貯蓄などの資産的な面や仕事の安定性といったキャリア面などあらゆる角度から考慮しても、30代がベストタイミングといわれています。
また、注文住宅を建てる方のほとんどの方は住宅ローンを利用するかと思われますが、住宅ローンのような長期間に渡るローンを支払い続けていくためには、安定した収入が不可欠といえます。そのため、20代でまだ職業や収入が安定していない時期に、無理をして住宅ローンを組んでしまうと、月々の支払いが途中から困難になってしまったなど、後々に後悔してしまう可能性が高いです。
また、ローンが支払えないという場合には、せっかく苦労して手に入れたマイホームを手放さざるを得ない状況に陥ってしまうため、収入とキャリアが安定している30代から注文住宅の購入を検討する方が無難といえるでしょう。
必ずしも30代である必要はない
収入やキャリア、住宅ローンなどさまざまな要素を考慮したうえで、注文住宅を建てるのに最適な年齢は30代であると述べましたが、誰もがこのような状況が当てはまるというわけではないため、必ずしも30代のうちに注文住宅を建てなければいけないということはありません。
もちろん、資産に余裕があり将来的にも安定した収入やキャリアが望めるのであれば、20代のうちに家を建ててもまったく問題ありません。また、家を建てる時の年齢が若いほど、その分早く住宅ローンを完済できるため、30代で家を建てるより将来的に楽になります。
反対に、40代、50代で家を建てる場合には、これまで長期的に貯めていたキャッシュでローンの返済期間を短くできるため、必ずしも注文住宅を建てる年齢が30代である必要はありません。
注文住宅を建てるのに重要なポイント
最後に、注文住宅を建てる前に知っておくべき重要なポイントについて何点かご紹介します。
社会状況もチェックしておく
注文住宅を建てる際には年齢やライフイベントなどのタイミングが非常に重要ですが、一方で家を建てる時に社会がどのような状況にあるのかについてもしっかりと把握しておくことも大切です。過去にはバブルの崩壊やリーマンショックなど景気が大きく変動する事態も起こっており、社会状況によっては個人の力だけではどうすることもできないケースもあります。
また、今まで低金利だったものがインフレの影響で暴騰するといった可能性も0%ではないため、万が一の場合にも対処できるよう、家を建てる際にはその時の社会状況についても逐一チェックしておくことをおすすめします。
将来を見据えて家を建てる
家を建てる際には、どうしても現在の状況だけを考えてしまいがちですが、将来を見据えながら、家を建てるためにどのような計画を立てるべきかを考えることは非常に大切です。注文住宅の購入には莫大な資金が必要であるため、ほとんどの方は住宅ローンに頼る必要があります。
ローンでは長期的な支払いが必要となり、最終的には完済しなければいけません。そのため、家を建てる際には、ローンを完済できるよう、しっかりと資金計画を立て、将来を見据えた行動をとることが重要となります。
まとめ
この記事では、注文住宅を建てるベストタイミングを要素や状況別にご紹介するとともに、家を建てる際に重要なポイントについて解説しました。家を建てるタイミングは安定した収入やキャリア、貯蓄、結婚・出産といったライフイベントなど、諸々の点を考慮すると30代が一般的なベストタイミングといえます。また、家を建てる時には現在だけでなく将来を見据えた計画と行動やその時の社会状況も重要ですので、ぜひ今回ご紹介したポイントを参考に注文住宅を建てる最適なタイミングをご自身でも検討してみてください。